アルトリアブログ

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大連の空港で途方に暮れた話

1.時間がない人は読み飛ばしてもいい出発までの個人的な話

そもそもこの事件の根本的な謎(なぜ大連なんかに行ったのか)を理解するには、事の発端である僕のどうでもいい個人的な事情を理解する必要がある。
5月に司法試験を終えた僕は、9月の発表までの暇な期間に、かねてよりの夢だったシルクロード横断旅行をすることにした。
シルクロードを横断するには、事前にビザを取らないといけない国がいくつかある。ビザは東京の大使館に郵送で申請する必要があり、取得までかなり時間がかかる。旅行の計画を立て終えたのが7月の初め、出発は8月の最初。ギリギリである。
特に時間がかかるのが直接申請でも一週間かかり、郵送だと二週間以上かかるウズベキスタンのビザ。結局、東京まで直接申請しに行き、帰りは東京在住の友達に受け取って送ってもらうことにした。
しかしここでなんと事件が起こる。
まあ事件と言っても、ビザを大使館からピックアップできたのが出発4日前。そこから何も考えずスマートレターで送ってもらったら間に合わなかっただけである。ドジっ子かな?
仕方なくとってた飛行機をキャンセル。すぐ受け取れるよう郵便を局留にし、パスポートが届くまで待機することにする。
結局、パスポートが手に入ったのが出発予定翌日の朝。そこからキーボードを光速で弾いてベルリンに行く便を予約し(というのも、旅程の最初はベルリンで友人と合流して2人で旅行するつもりだったからである、人を待たせてはいけない)、すぐに関西空港に向かった。

2.本題であるところの出発後の話
出発当日になんとか取ったベルリンへのチケットは、まず大連を経由して北京に行き、そこから別の会社に乗り換えてモスクワ経由で行くという恐ろしいものである。恐ろしいよ❓大連北京線は遅延が予想される(というのも、中国の午後の国内線というのは遅れるものである)ので北京での乗り継ぎ時間はかなり余裕を持った。
そしていざ大連行きの飛行機に乗って大連で降りると、なんと乗り継ぐ北京行きの飛行機が運休になっていた。予想の斜め上でさすがにビビる。
仕方なく、中国国際航空のデスクへ行き、振替便を手配してもらおうとする。しかしなんと本日の残りの北京行きの便が満席で、翌日の便だと言われた。僕は北京午前2時発の飛行機を予約してるのだ、翌日まで待てるわけがない。
困るのでベルリン行きのイーチケットを見せて色々英語で言うと、天津までの便をとるので天津からバスで行けばどうだ、1時間半で着くと言われる。まあ、指定された便が天津に着くのが19時半頃であり、7時間あるならなんとか乗り継げるだろうと思ってそれで了承した。
その職員には45番のチェックインカウンターで手続きをしろと言われる。言われた通りにカウンターへ行った。するとその便はもうチェックインを締め切った、19時15分にまた来いという。えっなにそれは。
その場では引き下がったが、空港のベンチに座っていると次第に不安になってくる。19時15分ってなんだよ…それが次の便のチェックイン開始時間を指すなら出発は22時前じゃないか、そうすると天津に着くのは23時すぎ、そんなの間に合うのか?そもそもそんな時間にバスがあるとは思えないし、チケット代6万失って大連とかいう意味不明な街で一泊は嫌すぎる(失礼)等々…
最悪天津空港からタクシーだと思ってATMから2000元(32000円)引き出した。また、空港のフリーWi-Fiが繋がらないので、SIMカード(180元)も購入する。独裁国家特有のネット規制ツイッターもラインもつながらない。イライラ。
気を鎮めるために空港内をテクテク散歩していると、出発便情報の電光掲示板を発見する。21時15分発天津行きがキャンセルになってるんですけど、えぇ…
堪り兼ねてさっきのカウンターへ行き、色々日本語とか英語でまくし立てる。すると20時発の北京行きがあるからそれで行けという、あるんかいっ!やっぱりクレームはつけるに限るね。
Boading timeまで30分しかないので急いでゲートに行くと、どうやらかなり遅れてるらしい。まあいいけどね、いつものことだし。ゲートの前のカフェでのんびり出発を待つ。
カフェで2時間ほど待っていざ飛行機に乗り込んだがなかなか出発しない。どうも北京空港が悪天候で飛べないらしい。なるほどね、だからキャンセルなりまくってるのか。確かに台風来てるしね。
このままでは北京発の飛行機に間に合わないっ…と思ってたら、座って2時間後ぐらいにやっと動き出しました。よかった〜めでたしめでたし。
とはいかず、北京の滑走路に着陸したのが午前零時前、そこから広すぎる北京空港を駐機場まで移動するのに20分、扉が開くまでなぜか30分、沖止めなので到着口までバスで移動するのに20分。第2ターミナルにシャトルバスで移動するのに30分、空港広すぎ。
結局アエロフロートのチェックインデスクに死にそうになりながら辿り着いたのが出発40分前。ハリーハリーと急かされて走り、出発直前にギリギリ飛行機に乗ることができた。
最後までチャイナクオリティを実感させられた一日でした。